こんにちは、浜松の設計工務店アランです。先日地元の中学生が、職業体験にやってきました。その時の様子をレポートしたいと思います。
1日目/図面を描いてみよう(練習編)
まずは設計の練習、ということで本に出ている家の図面をトレースしてもらいました。「既存の図面を写すだけ」なのですが、実は集中力が続くかどうか細かく書き込めるかどうかなど、非常に個性が出るので面白いところ。今年の学生はどうかなと手元を見ると…むむむ!!なかなか筋が良い!!
設計工務店の仕事は設計だけではありません。
現場で工事を監督することも私たちの仕事です。というわけで、アランが設計施工して改修した、天竜二俣駅を見学した後、基礎工事の始まる天竜の現場に行きました。古い木造の駅舎を残す天竜二俣駅では、外を見て、中を見て、天井を見上げて一言。「…なんか、良いですね」。こういう反応がリアルなんだよなぁ。何が良いのかはうまく説明できなくても、「良い」ということを感じることができるというのが、大切なことなのです。
基礎工事の始まる天竜の現場
基礎工事のはじまる天竜の現場では、地面のレベル(水平)を一緒に測ってもらいました。「建物を建てる基礎の段階でここまで丁寧に水平をとるだなんて、初めて知りました!」と学生さん。家づくりは丁寧な計測の積み重ねなんですよ。
2日目/図面を描いてみよう(自分の家編)
昨日学んだ基礎を生かして、二日目は自分の家を設計してみることに。自分がどんな暮らしをしたいのかを考えて、暮らしを受け止めることのできる家を考えて行きます。
・サッカーの練習ができる広い庭
・食卓が広いと人が来ても良い
・来客があれば親がすぐ出れる
・学校から帰ったらすぐに風呂やトイレに入れるように。
・バルコニーに椅子を置いて本を読んだり音楽を聴いたりできる
などなど、理想の暮らしを詰めて設計するのは大変だけど本当に楽しい。あまりに夢中になったのか、昼休みもお弁当を慌てて食べて、設計再開。いたなぁ、昼休みに遊びたくて早くご飯を食べる奴。ここまで夢中になってくれて本当にうれしいなぁ、と微笑ましい気持ちになりました。
そうして完成した図面がこちら!!
自分だけではなく、友達が来たときのことを考えているところに人柄が覗きます。スカイツリーみたいなガラスを入れたり夢いっぱいの家ですね!
ほ、本当に中学生のプラン?!テラスで本や音楽を楽しむ優雅な家。うちで施工しましょうか?と言いたくなるくらい、現実的な図面で驚きました。
こんな風に地元の子供たちに興味を持っていただけるのは、建築家冥利につきますね。自分自身が建築家を志したのが小学校6年生の頃ですので、その頃の気持ちを重ねてしまいます。
浜松の建築業界の未来は明るい!中学生の真剣な顔と2日間向き合って「これはうかうかしていられないなぁ、私ももっと勉強しなければ」と身の引き締まる中根康晴でした。