浜松の設計工務店アランです。みなさん、静岡県浜松市天竜区にある「春野町」というエリアについてご存知ですか?『竹の鞄 GENと春野町のお話』ではそんな春野町での家づくりこと、住まい手のこと、春野町という土地のお話をシリーズでお届けしたいと思います。
さて、前回#2では春野町の暮らしの少し不便な部分を紹介しました(前回の記事はこちら)。今回のブログは「それでも春野町の暮らし、ちょっといいね!」と思えるような、春野町の魅力の部分を紹介したいと思います。皆さん大好きな食べることについて。
春野茶
まず春野といえば、お茶。お茶の優良産地としてお馴染みの静岡県ですが、その中でも浜松市天竜区で生産される『天竜茶』『春野茶』は、有名です。山の澄んだ空気と清らかな水が、お茶をぐっとおいしくするのでしょう。
青ねり
お茶に合う春野のお菓子といえば、青ねり。青くプニプニとしたお餅(?)の中に滑らかな白あんの入ったお菓子は、春野町では知らない人はいないくらいの有名なお菓子。こちらは是非、春野茶と一緒に。
おしゃべりを楽しむ、ふたりのテーブルにも青ねり。
鮎をはじめとした、川魚
春野を流れる気田川は、鮎の生息地としても有名です。初夏から夏の終わりにかけて、川には鮎釣りの姿が多く見られます。街中で過ごす人にとって、川魚は手に入りにくいご馳走ですが、春野町では日常のお魚。小さな鮎はフライにして食べると美味しいということも、春野で知りました。
民宿とみたのある日の晩御飯。大皿は大きなニジマスです!
神様は里芋がお好き?!
毎年秋に行われる川上の中村地区のお祭りでは、各家がそれぞれ育てた里芋(ヤツガシラ)を持ち寄って、芋煮をつくるのだそう。昔は豊作を祝い、また翌年の豊作を祈願するというお祭りだったのですが、今は地域と各々の家の繁栄と健康を祈願する意味合いが強いとのこと。
同じ里芋でも、食感がちがったり家庭ごとの特色が出るのがこの持ち寄りの芋煮の良いところ。ちなみに、げんさんの住む川上の中村地区の子安神社は子供好きなお宮さんらしく、女の神さまだそうです。昔から「芋たこなんきん」といえば、女性が好きな食べ物の総称。きっと神様は里芋がお好きなんですね!
大きな釜で煮た里芋のお汁、美味しそう!
民宿ごはんが、春野町のやさしいグルメ
そんな春野町のおいしいものを教えてくれるのが、春野町でのげんさんのお父さんとお母さんのような存在、富田さんの経営する民宿とみた。お母さんはお料理上手。クリスマスにはシュトーレンを焼いたりすることもあるそう。敷地内には、おとうさんがはちみつも採取しています。作れるものは、作る。そんなことが当たり前に行われているのです。
とみたさんの家のはちみつは、春野町のミツバチたちがつくります。
地に足のついた食べ物を
これらは全て、アランが春野町に通う中で、教えてもらったり出会ったりしたものです。華美なものではなく、素朴な美味しさ。事実、げんさんは春野町で暮らすようになってから、野菜などをいただくことが増え料理をするようになったのだとか。地産地消で、そこでしか消費されないグルメがここにはあるのだと思います。まさに、「地に足のついた食べ物」。毎日街中で忙しい日々を送っていると、こういうものが、本当は恋しかったりしませんか?
赤紫蘇も自生していました。紫蘇ジュース作りたい。
私たちも体の中まで春野のグルメに満たされて、春野に行くたびにお腹も心も健やかになるのです。
おまけ
こちらはちょっと変わり種。なんとなんと「しいたけソフトクリーム」。天竜区横川の道の駅でみつけました。げんさんといただきましたが、バニラのような芳醇さに、ほんのり後味がしいたけという不思議な美味しさがありました。気になる方は、道中ぜひお立ち寄りください。
さて、次回は「続いていくこと、繋いでいくこと」。ブログシリーズの最後は、家づくりに込められた思いをお伝えしたいと思います。つづく